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時をかける少女 [ぼくのシネマノート]

7月13日はナイスの日!

ああ、1日遅れてしまった~~^^;

すみません、のっけから訳わかんない話で…。

   

初めてヴィデオ・デッキを買ったころは、TVで放映される映画を録画して楽しんだものだ。
原田知世の初々しい演技が忘れられない『時をかける少女』もちょうどそのころの作品で、何度もくり返し見た。
大林宣彦の尾道三部作のなかでももっとも成功した作品だろう。
(ちなみにその少しあとに工藤夕貴がカップ麺のCMに登場したが、そのときのコピーが「お湯をかける少女」
これには笑った)

さて、劇場用アニメワンピース オマツリ男爵と秘密の島』の細田守が監督をし、『新世紀エヴァンゲリオン/DEATH & REBIRTH』の貞本義行がキャラクターデザインを手がけた2006年版『時かけ』は現代の高校生を主人公にしたすばらしい青春アニメだ。

紺野真琴は、漢字も読めないのに数学だけはやけに成績のいい間宮千昭と、父親が医者をしている優等生の津田功介という2人のクラスメイトと草野球をするのが大好きな活発な女子高生。

   

7月13日は「ナイスの日」のはずなのに、抜き打ちのテストでありえない点数は取るわ、調理実習で教室を火事にするわ、休み時間にふざけていた男の子の下敷きになるわ、まったくついてない…。
ところが放課後の理科実験室で木の実のようなものを見つけたことによって、信じられない体験をする。

   

ブレーキの壊れた自転車で踏み切りに飛び込んであわや死にかけたのに、時間がもどってしまったのだ。

事故と時間遡及という2つのショッキングな体験のために混乱した真琴が、「魔女おばさん」と呼んでいる博物館職員の叔母を訪ねていくと、「それってタイムリープね。真琴ぐらいの年齢の女の子にはよくあることよ」などと訳のわからないことをいう。

   

こんなふうに始まるアニメ版『時かけ』だが、まず主人公の真琴の設定がいい。
いかにも現代的なドライで明るいキャラクターで、タイムリープの能力が発揮できるとわかって彼女がすることは、たとえば妹に食べられてしまったプリンを何度も食べたり、抜き打ちテストで100点を取りかえしたり、3人で行ったカラオケを何度も繰り返して死ぬほど歌ったり、お小遣いを使い果たすとまたお小遣い日に戻ったり、とほんとにバカみたいなことなのだ。

   

ところが「真琴が(タイムリープすることによって)いい目を見てる代わりに悪い目を見てる人がいるんじゃないの?」という魔女おばさんのひと言によって、はっと我に返るのだ。

そしてそんな能力を友人のために役立てたい、と思ってしたことがとんでもない悲劇に繋がっていってしまう…。

千昭と功介という仲のいい2人の男の子を異性として意識したこともなかった真琴が、そんな事件を乗り越えることによって大人への成長を遂げてゆく。
そして、タイムスリップものの常道ともいえる出会いと別れの物語が、この青春映画を切なくも美しく彩っている。

   

2006年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞や、第30回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第61回毎日映画コンクールアニメーション映画賞、そして第31回アヌシー国際アニメーション祭長編映画部門特別賞などを受賞したまぎれもない傑作アニメだ。

2006年 角川映画 98分
DVD ヴィスタ・サイズ(スクイーズ)
画質=★★★★☆(最高は★5つ、☆はおまけ)


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MASA

おー、タイムリー!(笑)
この映画、フジテレビ系の「土曜プレミアム」という番組で来週の土曜9時から放送されます。
私はこのアニメ、公開当時もDVD化された時もあんまり興味を惹かれなかったんですが、遼さんのこの記事を読んで俄然観たくなりました^^。
来週絶対観ます!
by MASA (2007-07-14 23:34) 

parlophone

MASAさん、どうもです。

>この映画、フジテレビ系の「土曜プレミアム」という番組で
>来週の土曜9時から放送されます

えーー、そうだったんですか!
やけに早い地上波放送ですね~。

でもぜったいにオススメです。
真琴の声を演じた仲里依紗という女の子もオーディションで選ばれた女子高生で、アニメ臭さのないさっぱりしたキャラクターに仕上がっていますよん^^
by parlophone (2007-07-14 23:49) 

遅ればせながら『ONE PIECE』大ブームのぞうの国です。
釣られて読んでいたら、MASAさんのコメントでいい情報が
入手出来てラッキー!(笑)
あるじも観てみます。

遼さんの映画レヴューって、あらすじを書きたててる訳でも
何にも書かない訳でもなく、程よく〝観たい感〟を誘うのがとっても巧いです。
あるじはそういうの、出来なくて・・・先日も映画ネタ書いたのですが、
サントラの話もしたくて結局、どっちつかずで終わってしまいました。
ずっと書きたかった映画の話だったのに。(自爆)
by (2007-07-16 02:50) 

parlophone

あるじさん、どうもです~。
『ONE PIECE』はうちの子が一時期はまってました。
そのころちょっとTV見てましたが、なかなかおもしろかったですね。
もう高3なので興味はないみたいですが…^^

>あらすじを書きたててる訳でも何にも書かない訳でもなく

お褒めいただきましてありがとうございます。
ぼくはなるべくあらすじを書かないようにしてるんですよ。
今回は原田知世ヴァージョンを知ってる世代の方にも興味を持ってもらいたくて
「こんだけ違うんだ~」
ってわかってもらうためにちょっと長めに書きましたが。

じつはぼく、読書感想文ってけっこう得意なんですよね(笑。
あれのノリで映画の感想も書いてます。
「あらすじ書いておもしろかったです、じゃあ読書感想文にはならねーぞ!」
って学校の先生から言われたことを守ってるだけなんですけどね^^
by parlophone (2007-07-16 14:44) 

読書感想文、あるじは書かされるの好きじゃありませんでした。
自分の感想がたくさんあって、規定枚数の原稿用紙に収めようとすると、
掻い摘んだ筋も書けなくなり「どういうお話なの?」と言われてしまう・・・
でも先生、
>「あらすじ書いておもしろかったです、じゃあ読書感想文にはならねーぞ!」
って、言ってたじゃん!って、やり取りの繰り返しでした。(苦笑)

〝程よく話の筋を織り交ぜる〟というのは、とても難しいことだと思います。
でも、教科書通りじゃない個性的な感想文として評価して貰えてたら、
もう少し文章を書くのも得意になれた気がします。(責任転嫁ですかね?;笑)
by (2007-07-16 15:04) 

ベアトラック

大安洋行さんのところからお邪魔します。ご無沙汰していました。

ご心配いただき、ありがとうございました。不幸中の幸い、私たちは今のところ被害もほとんどなく・・・コーヒーカップとCDケースが棚から落ちて粉々・・・程度で済んでいます。家族も元気にやっています。余震がかなりありますがね・・・

今朝の「新潟県中越沖地震」で被災された多くの皆さん、しかも前回の「新潟県中越地震」の被災地と重なることが多い皆さんには、心からお見舞いを申し上げるばかりです。
by ベアトラック (2007-07-16 18:16) 

parlophone

>自分の感想がたくさんあって、規定枚数の原稿用紙に収めようとすると
>掻い摘んだ筋も書けなくなり

なるほど、感受性の豊かな子だったんだ^^
ぼくなんか独りよがりの勝手な感想ばっかりでしたけどね(笑。

>教科書通りじゃない個性的な感想文として評価して貰えてたら

ああ、それはほんとうにそうです!
絵画教育の分野では早くから生徒の個性を重んじる方法がとられていたのに、文学教育?の面では遅れてたんでしょうね。

ぼくは三代目魚武濱田成夫の詩がけっこう好きだったんですが(そういえば最近あまり名前を聞きませんね)、ああいう感受性がもっと尊重されるように早くなったらよかったんでしょうけどね^^
by parlophone (2007-07-16 19:36) 

parlophone

ベアトラックさん、わざわざコメントありがとうございます。

新潟というと遠い国で、ネット上のお知り合いしかいませんが、やっぱり心配になりますよね。
コーヒーカップとCDケースだけでよかったですね!

>今朝の「新潟県中越沖地震」で被災された多くの皆さん、しかも前回の
>「新潟県中越地震」の被災地と重なることが多い皆さん

これはつらいですよね。
ぼくも心からお見舞いを申し上げますm(_ _)m
by parlophone (2007-07-16 19:41) 

chitlin

観ちゃいました。
で、遼さんの文章を今しがた拝読したところです。読むのを我慢していまして。

私にも切なさが染みました。イイ物語ですね〜。

主人公が宙に飛び出すところ(本文の1カット目)。やはり印象的です。
中学生の頃、その辺りを突っ走っていてそのまま飛べるんじゃないかっていう、そういう感覚が何となくありました。
少年時代にはそんなこともあると、ある作家が自著で指摘するのを読んでハッとした憶えも。

今回はそういうことも含めて、甘酸っぱい気持ちにさせてもらいましたよ。
by chitlin (2007-07-22 00:50) 

parlophone

お!chitlinさん、見ていただけましたか。

>私にも切なさが染みました。イイ物語ですね〜

ですよね~。
真琴があけっぴろげで明るくていいでしょう。
そんな彼女だから、しんみりと沁みるというか。

>中学生の頃、その辺りを突っ走っていてそのまま飛べるんじゃないかっていう…感覚

ぼくは高所恐怖症なので、高いとこに行くと脚がゾクゾクしちゃうんですが、
宮崎駿のアニメなんか見ると、飛ぶことへのあこがれはよくわかります^^

にしても日本のアニメって相変わらずクオリティが高いですよね~^^
by parlophone (2007-07-22 15:43) 

deacon_blue

☆ これって角川映画で有名になりましたが,元々はNHKで「タイム・トラベラー」という題で放送されたのが最初だったと思います。何とも残念なことにあの「少年ドラマシリーズ」ってアーカイブが殆どなされていないらしいです。
by deacon_blue (2007-07-22 21:56) 

MASA

観ました。魔女おばさんは原田知世の25年後の姿だったんですね。
主人公の真琴のキャラが現代的ですごくよかったですね、カワイくて。
大林宣彦の実写版を大幅にアレンジした内容でしたが、甘酸っぱい青春期の出会いと分かれ、という部分はしっかり描かれていましたね。
とっても面白かったです。

deacon_blueさん、NHKでやっていた「タイム・トラベラー」観てましたよ。
NHKにはすでにこの放送用マスターがなく、何年か前に視聴者が持っていたビデオからの映像を放送したことがありましたよね。
確かそのあとDVD化もされたと記憶してます。でももう廃盤かな?
by MASA (2007-07-22 23:32) 

parlophone

deacon_blueさん、nice!&commentありがとうございます。

>NHKで「タイム・トラベラー」という題で放送されたのが最初だったと思います

ええ、ぼくも何回かは見た記憶があります。
ただ飛び飛びだったので、「面白そうだなあ」で終わってしまったのが残念ですが…。

>あの「少年ドラマシリーズ」ってアーカイブが殆どなされていないらしいです

あのころのヴィデオ・テープってみんな上書きして使いまわしてたらしいですね。
貴重なドラマも、有名な「ヤング・ミュージック・ショウ」もテープが残っていないのが残念です。
by parlophone (2007-07-23 00:19) 

parlophone

MASAさん、どうもです。

>魔女おばさんは原田知世の25年後の姿だったんですね

TVでも放映されましたし、もうネタバレでもOKですよね^^

>甘酸っぱい青春期の出会いと分かれ、という部分はしっかり描かれていましたね

気に入っていただけたみたいで紹介した甲斐がありました。

市販のDVDでは監督と真琴と千昭の3人のコメンタリーが収録されていて、それがまたすごくおもしろいらしいです。
ぼくはレンタルで見たので未聴ですが…。
by parlophone (2007-07-23 00:23) 

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